○国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学におけるハラスメント等の防止等に関する規則
(平成18年3月27日北院大規則第4号) |
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(趣旨)
第1条 この規則は、国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学(その設置する大学を含む。以下「本学」という。)におけるハラスメント等の発生を防止するための措置及びハラスメント等が発生した場合に適切に対応するための措置(以下「ハラスメント等の防止措置等」という。)に関し必要な事項を定めるものとする。
(定義)
第2条 この規則において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 構成員 役員、職員、派遣職員、学生及び研究員をいう。
(2) 研究員 学内規則に基づき受け入れた研究員をいう。
(3) ハラスメント等 性暴力、セクシュアル・ハラスメント、育児休業等に関するハラスメント、アカデミック・ハラスメント、パワー・ハラスメント及びその他のハラスメントをいう。
(4) 性暴力 構成員又は構成員以外の者であって構成員が職務上若しくは修学上の関係を有するもの(以下「構成員等」という。)が、性的同意のない性的関係又はわいせつな行為を行い、相手方である構成員へ心理的外傷その他の心身に対する重大な影響を与えることをいう。
(5) セクシュアル・ハラスメント 構成員等が、相手の意に反する性的な性質の不適切な言動を行い、これによって相手方である構成員が、就業又は修学上の不利益及び損害を受けること並びに就業又は修学上の環境を害されることをいう。
(6) 育児休業等に関するハラスメント 構成員等が、妊娠、出産、育児休業、介護休業その他の子の養育又は家族の介護に関する制度若しくは措置の利用を理由として、相手の意に反する不適切な言動を行い、これによって相手方である構成員が、精神的な面を含めて、就業又は修学上の不利益及び損害を受けること並びに就業又は修学上の環境を害されることをいう。
(7) アカデミック・ハラスメント 構成員等が、職務上の地位若しくは権限又は事実上の上下関係などの優位な立場を不当に利用した言動を行い、これによって相手方である構成員の向学意欲、修学意欲、労働意欲、教育研究環境等が阻害又は悪化されることをいう。
(8) パワー・ハラスメント 構成員が、優越的な関係を背景とした業務上の必要かつ相当な範囲を超えた言動を行い、これによって相手方である構成員が、身体的又は精神的な苦痛を受け、就業上の環境を害されることをいう。
(9) その他のハラスメント 構成員等が、他の構成員の人権、人格又は尊厳を侵害する言動を行い、これによって相手方である構成員が、就業又は修学上の不利益及び損害を受けること並びに就業又は修学上の環境を害されることをいう。
(10) 部局 研究科、附属図書館、未来創造イノベーション推進本部、未来創造イノベーション推進本部の各センター、先端国際・社会変革推進本部、ネオ・エクセレントコア、リサーチコア、情報環境・DX統括本部、共同教育研究施設、研究施設、アップスキリング推進センター、保健管理センター、監査室、総合戦略企画室並びに事務局の室及び課をいう。
(学長、担当理事の責務)
第3条 学長は、本学におけるハラスメント等の防止措置等に関し総括し、次の各号に掲げる活動等により、本学におけるハラスメント等の防止等に努めることとする。
(1) 構成員に対し、ハラスメント等の防止に関する基本方針等の周知徹底を図ること。
(2) 構成員に対し、ハラスメント等の防止等に関し啓発活動を行うよう努めること。
(3) 構成員に対し、ハラスメント等の防止等に関し必要な研修を実施すること。
2 学長は、ハラスメント等の防止措置等を実施するため、理事のうちから担当する者(以下「担当理事」という。)を指名するものとする。
3 担当理事は、ハラスメント等を防止するための対策の検討、啓発その他の必要な措置を講ずるとともに、ハラスメント等に係る事案(以下「ハラスメント等の事案」という。)が発生したときは、関係職員を指揮し問題の解決に当たるものとする。
4 学長は、構成員が構成員以外の者に性暴力又はセクシュアル・ハラスメントを行い、構成員以外の者の属する組織が実施する事実確認等の雇用管理上の措置への協力を求められた場合に、当該構成員に対して、協力に応じるよう努めることとする。
(部局の長及び監督者の責務)
第4条 部局の長(研究科にあっては副研究科長又は専攻長。以下同じ。)は、部局におけるハラスメント等を防止するための措置をとるとともに、ハラスメント等の事案が発生したときは、迅速かつ適切に対処するものとする。
2 職員を直接監督する地位にある者、学生を指導する立場にある者及び研究員を受け入れる者(以下「監督者」という。)は、日常の執務、指導等を通じてハラスメント等に関し、注意を喚起し、ハラスメント等が発生しないよう配慮するとともに、事案が発生したときは、当該事案に対応する者に協力しなければならない。
(構成員の責務)
第5条 構成員は、お互いの人格を尊重し、良識ある行動をとり、ハラスメント等のない健全で快適な就業又は修学上の環境を維持することに努めなければならない。
(ハラスメント防止対策委員会)
第6条 本学に、ハラスメント等の防止措置等を適切に実施するため、ハラスメント防止対策委員会(以下「委員会」という。)を置く。
2 委員会は、次に掲げる事項を所掌する。
(1) ハラスメント等の防止に関すること。
(2) ハラスメント等の事案に対応するための措置に関すること。
(3) ハラスメント等の具体的事案に対処すること。
(4) その他ハラスメント等に関すること。
3 委員会は、次に掲げる委員をもって組織する。
(1) 担当理事
(2) 総務を担当する理事
(3) 研究科長
(4) 副研究科長
(5) 専攻長
(6) 保健管理センター長
(7) その他委員長が必要と認めた者
4 委員会に、委員長を置き、前項第1号の委員をもって充てる。
5 委員会に、副委員長2名を置き、第3項第2号から第6号までの委員のうちから委員長が指名した者をもって充てる。
6 委員長は、委員会を招集し、その議長となる。
7 委員会は、委員の過半数が出席しなければ、会議を開き、議決することができない。
8 委員会が必要と認めるときは、委員以外の者の出席を求め、その意見を聴くことができる。
9 委員長は、委員会においてハラスメント等の防止に関する事項について審議し、決定したとき又はハラスメント等の事案に対処したときは、学長に報告するものとする。
(幹事会)
第6条の2 委員会に、ハラスメント等の事案に関する申立て(以下「申立て」という。)の受理の可否及びハラスメント等の事案の取扱いを検討するため、幹事会を設置する。
2 幹事会は、委員長及び副委員長をもって組織する。
3 幹事会は、申立てがあった場合には、当該申立てが第12条に定める要件を満たしているかを確認し、申立ての受理の可否を決定する。
[第12条]
(調査部会)
第7条 委員会は、幹事会において申立てを受理した場合には、申立ての事実関係を調査するため、必要に応じて調査部会を設置して事実関係等を調査することができる。
2 調査部会は、申立てに関連しない構成員のうちから委員長が指名する者で構成し、次の各号に掲げる事項について調査する。
(1) 当該申立て内容の事実確認
(2) 前号で確認した事実が、第2条に定めるハラスメント等に該当するか否かを確認
[第2条]
(3) 当該申立てについて、調停、仲裁その他の措置を行うことの必要性の有無
(4) その他委員長が当該申立ての処理のために必要と認める事項
3 調査部会は必要に応じて、申立人、相談員及びその他構成員から事情を聴取することができ、構成員は調査部会が行う事実関係の調査に協力しなければならない。なお、円滑な事実関係の調査のため、委員長が必要と認めた場合は、調査部会に外部機関を参画させることができる。
4 調査部会は、調査の結果を、原則として調査部会の設置後2か月以内に、委員会に報告するよう努めなければならない。
5 前各号に掲げる事項のほか、調査部会に関し必要な事項は、委員会の議に基づき委員長が定める。
(相談窓口)
第8条 本学に、構成員及びその関係者からのハラスメント等に関する苦情の相談及び申立て(以下「苦情相談」という。)に対応するため、ハラスメント相談窓口(以下「相談窓口」という。)を置く。
2 相談窓口に、相談員を置き、次に掲げる者をもって充てる。
(1) 保健管理センターの教員(保健管理センター長である者を除く。)
(2) 研究科から選出された教員 8名
(3) 監査室、総合戦略企画室並びに事務局の室及び課から選出された事務職員 4名
(4) 選出された技術職員 1名
3 相談員は、学長が委嘱する。
4 第2項第2号から第4号までの相談員(次項において「相談員」という。)の任期は、2年とし、再任を妨げない。
5 相談員が任期満了の前に辞任し、又は欠員となったときの後任者の任期は、前項の規定にかかわらず、前任者の任期の残余の期間とする。
(相談員の対応)
第9条 相談員は、相談者に対し、当該苦情相談事案の事実関係の確認その他の適切かつ迅速な対応措置を講ずるように努めなければならない。
(苦情相談の報告)
第10条 相談員は、苦情相談がなされた事案(以下「苦情相談事案」という。)について、速やかに担当理事に報告するものとする。事案への対応の状況についても、同様とする。
2 担当理事は、前項の報告を受けたときは、当該苦情相談に係る相談員を指名し、苦情相談事案の対処にあたらせるものとする。
3 担当理事は、第1項の規定により報告のあった苦情相談事案のうち重大と認めるものについては、速やかに学長に報告するものとする。
(不服の申立て)
第11条 相談員による事案に対する措置に不服がある者は、担当理事に対し、不服を申し出ることができる。
(申立て)
第12条 次の各号に定めるハラスメント等の事案の被害を受けたとする者(以下「被行為者」という。)は、委員会に調停又は事実調査による救済措置を申し立てることができる。
(1) 被行為者及び被行為者から加害者とされた者(以下「行為者」という。)が共に構成員であるもの
(2) 被行為者が構成員であった者であり、行為者が構成員であるもの
(3) 被行為者が構成員であり、行為者が構成員であった者又は構成員等であるものであり、かつ、当該ハラスメント等が本学における教育・研究活動及び職務の関係において発生したもの
2 前項の規定による申立ては、当該ハラスメント等が発生してから10年を経過した場合又は被行為者が、学生にあっては学籍の喪失後、学生以外の構成員にあっては、本学の身分等の喪失後5年を経過した場合には、原則としてすることができない。ただし、学位取得に関する研究が継続しているなど特別な配慮が必要な場合にはこの限りではない。
3 第1項の規定による申立ては、原則として、被行為者により第8条第1項に定める相談窓口を通じて文書で行われることを要する。ただし、被行為者による相談窓口を通じて行われない申立てについて、委員会が受理することを妨げるものではない。
[第8条第1項]
4 前項に定めるほか、被行為者の同意を得た構成員が、本人に代わって申立てを行うことができるものとする。
(委員会における措置等)
第13条 委員会は、委員会及び調査部会の調査結果に基づき審議し、調停、仲裁その他の適切な対応措置により事案の解決を図るとともに懲戒処分の要否について検討するものとする。
2 委員長は、事案が解決したときは、調停又は仲裁の結果及び懲戒処分の検討結果を学長に報告するものとする。
3 学長は、前項の規定により報告があったときは、当該報告について検討し、再発防止等の必要な措置を講ずるものとする。
(ハラスメント等の認定に対する異議申立て)
第14条 被行為者又は行為者は、委員会によるハラスメント等の認定に対して、それぞれ1回に限り、当該認定に係る通知を受け取った日から2週間以内に、委員会に対し、理由を付した上で文書により異議申立てを行うことができる。
2 幹事会は、前項の異議申立てに対し、次の各号のいずれかに該当すると認めた場合は、当該異議申立てを受理する。
(1) 事実関係の調査に手続き上の重大な瑕疵が認められる場合
(2) 事実関係の調査に際して提出できなかった新たな証拠が発見され、当該証拠がハラスメント等の認定に影響を及ぼすことが明らかである場合
(3) ハラスメント等の認定に影響を及ぼすことが明らかな証拠が偽造又は変造等により虚偽であったことが証明された場合
3 委員会は、幹事会が異議申立ての受理を決定した場合には、第7条に基づく調査部会を設置し、当該調査部会の再調査結果に基づき、ハラスメント等の認定の取消しその他必要な措置を講じるものとする。
[第7条]
4 前項の結果に対し、さらに異議申立てを行うことはできない。
(プライバシー等の保護及び守秘義務)
第15条 委員会の委員、相談員その他関係職員は、当事者及びその関係者のプライバシー、名誉その他の人権に配慮するとともに、知り得た秘密を他に漏らしてはならない。任務を退いた後についても、同様とする。
(不利益取扱いの禁止)
第16条 学長、担当理事、部局の長、監督者等は、苦情相談、調査、調停等において正当な対応をした構成員及びその関係者に対し、そのことをもって不利益な取扱いをしてはならない。
(事務)
第17条 ハラスメント等の防止措置等に関する事務は、関係各課等の協力を得て、人事労務課及び学生支援課において処理する。
(雑則)
第18条 この規則に定めるもののほか、この規則の実施に関し必要な事項は、別に定める。
附 則
この規則は、平成18年4月1日から施行する。
附 則(平成19年4月1日施行)
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この規則は、平成19年4月1日から施行する。
附 則(平成22年4月1日施行)
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この規則は、平成22年4月1日から施行する。
附 則(平成22年5月25日施行)
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この規則は、平成22年5月25日から施行し、平成22年4月1日から適用する。
附 則(平成23年6月1日施行)
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この規則は、平成23年6月1日から施行し、平成23年4月1日から適用する。
附 則(平成23年7月1日施行)
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この規則は、平成23年7月1日から施行する。
附 則(平成24年4月1日施行)
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この規則は、平成24年4月1日から施行する。
附 則(平成26年4月1日施行)
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この規則は、平成26年4月1日から施行する。
附 則(平成26年7月1日施行)
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この規則は、平成26年7月1日から施行する。
附 則(平成26年11月18日施行)
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この規則は、平成26年11月18日から施行し、平成26年7月1日から適用する。
附 則(平成27年4月1日施行)
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この規則は、平成27年4月1日から施行する。
附 則(平成27年7月1日施行)
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この規則は、平成27年7月1日から施行する。
附 則(平成28年4月1日施行)
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この規則は、平成28年4月1日から施行する。
附 則(平成29年1月19日施行)
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この規則は、平成29年1月19日から施行し、平成29年1月1日から適用する。
附 則(平成29年4月1日施行)
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この規則は、平成29年4月1日から施行する。
附 則(平成29年6月23日施行)
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(施行期日)
1 この規則は、平成29年6月23日から施行する。
(経過措置)
2 この規則の施行の際現にこの規則による改正前の国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学におけるハラスメントの防止等に関する規則の規定により取り扱われている事案については、なお従前の例による。
附 則(平成30年4月1日規則第32号)
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この規則は、平成30年4月1日から施行する。
附 則(令和元年5月31日規則第1号)
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この規則は、令和元年5月31日から施行し、平成31年4月1日から適用する。
附 則(令和2年4月1日規則第16号)
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この規則は、令和2年4月1日から施行する。
附 則(令和2年9月17日規則第51号)
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この規則は、令和2年9月17日から施行し、令和2年6月1日から適用する。
附 則(令和2年10月1日規則第69号)
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この規則は、令和2年10月1日から施行する。
附 則(令和3年4月1日規則第20号)
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この規則は、令和3年4月1日から施行する。
附 則(令和4年4月1日規則第28号)
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この規則は、令和4年4月1日から施行する。
附 則(令和5年4月1日規則第35号)
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(施行期日)
1 この規則は、令和5年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この規則の施行の日の前日において現に改正前の第8条第2項第3号の相談員である者は、改正後の同号の相談員とみなし、その任期は、同条第4項の規定にかかわらず、この規則の施行の日において引き続き相談員であるとした場合の任期の残任期間と同一の期間とする。
附 則(令和6年1月1日規則第3号)
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この規則は、令和6年1月1日から施行する。
附 則(令和6年1月22日規則第14号)
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この規則は、令和6年1月22日から施行する。
附 則(令和6年10月1日規則第52号)
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この規則は、令和6年10月1日から施行する。
附 則(令和7年4月1日規則第31号)
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この規則は、令和7年4月1日から施行する。
附 則(令和7年7月1日規則第78号)
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この規則は、令和7年7月1日から施行する。