○名古屋大学における成績評価及びGPA制度に関する規程
(令和元年12月23日規程第68号) |
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(目的)
第1条 この規程は,名古屋大学通則(平成16年度通則第1号。以下「学部通則」という。)第19条第7項及び名古屋大学大学院通則(平成16年度通則第2号。以下「大学院通則」という。)第18条の規定に基づき,名古屋大学(以下「本学」という。)における成績評価及びグレード・ポイント・アベレージ(履修科目の成績の平均値。以下「GPA」という。)制度について必要な事項を定め,厳格かつ適正な成績評価を通じて,教育の質の向上に資することを目的とする。
(成績評価基準,成績評価等)
第2条 成績評価に関する記号(以下「評価記号」という。)及び基準(以下「評価基準」という。)並びにグレード・ポイント(各評価に与えられる数値。以下「GP」という。)は,別表のとおりとする。
[別表]
2 学生が履修した授業科目の成績評価は,法学研究科実務法曹養成専攻を除き,A+,A,B,C,C-及びFの区分による。ただし,この区分により難いものについては,P及びNPの区分とすることができる。
3 前項による成績評価において,A+,A,B,C,C-及びPを合格とし,F及びNPを不合格とする。
4 Tは,学部通則第21条(入学前の既修得単位の取扱い),第23条(他の大学の授業科目の履修等),第24条(留学)及び第24条の2(休学期間中の他の大学の修得単位の取扱い)並びに大学院通則第20条の2(入学前の既修得単位の認定),第22条(他の大学院の授業科目の履修等),第24条(留学)及び第24条の2(休学期間中の他の大学院の修得単位の取扱い)の規定に基づき,学生が他大学等で修得した単位等を本学において修得したものとして認定する場合及び学部通則第23条の2(検定試験の成績の取扱い)の規定に基づき,検定試験における学生の成績を本学の授業科目の履修とみなして単位を認定する場合に用いるものとする。
5 前項の場合において,名古屋大学全学教育科目規程(平成16年度規程第115号),名古屋大学大学院共通科目規程(平成22年度規程第47号),学部規程,研究科規程その他学部,研究科又は教養教育院が別に定める取扱いに基づき,A+,A,B,C及びC-の評価を用いることができる。
6 法学研究科実務法曹養成専攻の成績評価は,名古屋大学大学院法学研究科規程(平成16年度規程第123号)による。
7 GPは,学士課程に適用し,博士課程,修士課程及び専門職学位課程には適用しない。
(GPAの種類,算出及び算出方法)
第3条 GPAは,当該学期における学修の状況及び成果を示す指標としてのGPA(以下「学期GPA」という。)及び在学中の全期間における学修の状況及び成果を示す指標としてのGPA(以下「累積GPA」という。)の2種類とする。
2 GPAは,各学期末に算出する。
3 学期GPA及び累積GPAを算出する計算式は,次に掲げるとおりとし,算出された数値に小数点以下第2位未満の端数があるときは,これを四捨五入するものとする。
(1) 学期GPAの計算式
学期GPA=(当該学期におけるA+の単位数×4.3+Aの単位数×4.0+Bの単位数×3.0+Cの単位数×2.0+C-の単位数×1.0)/(当該学期におけるA+の単位数+Aの単位数+Bの単位数+Cの単位数+C-の単位数+Fの単位数)
(2) 累積GPAの計算式
累積GPA=(在学中の全期間におけるA+の単位数×4.3+Aの単位数×4.0+Bの単位数×3.0+Cの単位数×2.0+C-の単位数×1.0)/(在学中の全期間におけるA+の単位数+Aの単位数+Bの単位数+Cの単位数+C-の単位数+Fの単位数)
(GPAの対象授業科目)
第4条 GPA算出の対象は,卒業要件に算入される全ての授業科目とする。
2 前項の規定にかかわらず,別表に定めるP,NP,T及びWの評価を受けた授業科目は,GPA算出の対象外とする。
[別表]
(再履修におけるGPAの取扱い)
第5条 Fの評価を受けた授業科目を再度履修してA+,A,B,C又はC-の評価を受けた場合には,Fの評価は累積GPAに算入しない。
2 Fの評価を受けた授業科目を再度履修してFの評価を受けた場合には,Fの評価は累積GPAに複数回算入しない。
3 Fの評価を受けた授業科目について,第2条第4項の規定によりTの評価を受けた場合には,Fの評価は累積GPAに算入しない。
[第2条第4項]
4 単位を修得した授業科目を再度履修してA+,A,B,C,C-又はFの評価を受けた場合には,再度履修した授業科目の評価は,GPAに算入しない。
5 第1項から前項までの場合において,重複して履修することが認められている授業科目は,この限りではない。
(GPAの通知)
第6条 GPAは,各学期末に,修得科目確認表に記載し,学生に通知する。
(雑則)
第7条 この規程に定めるもののほか,成績評価及びGPA制度に関し必要な事項は,教育分科会の議を経て,総長が定める。
附 則
1 この規程は,令和2年4月1日から施行する。ただし,令和元年度以前に入学した者及び令和元年度以前に入学した者の属する年次に令和2年度以降に編入学,再入学又は転入学する者については,なお従前の例による。
2 この規程の施行後,厳格かつ適正な成績評価を行う観点から検証を行い,その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとする。
別表(第2条関係)
評価
記号 | 評価基準 | 評価基準の英語表記 | GP |
A+ | 際立って優れている。主題を全て理解し,広範な知識を持ち,概念や方法を巧みに使いこなして高度な課題を遂行できる。 | Excellent performance demonstrating an excellent understanding of the subject matter, a foundation of extensive knowledge, and a skillful use of concepts and/or methods for accomplishing advanced tasks. | 4.3 |
A | 優れている。主題のほとんどを理解し,必要な知識を持ち,概念や方法を適切に使って課題を遂行できる。 | Very good performance demonstrating an almost complete understanding of the subject matter, a foundation of knowledge, and an appropriate use of concepts and/or methods for accomplishing tasks. | 4.0 |
B | 良好である。主題を十分理解し,問題・題材を扱うことができる。 | Good performance demonstrating a sufficient understanding of the subject matter, and an ability to handle the problems and materials encountered in the subject. | 3.0 |
C | 良好な面もあるが不足も目につく。主題の基本的な部分を理解し,比較的簡単な問題を扱うことができて,より高度な学修に進める状態になっている。 | Adequate performance demonstrating a basic understanding of the subject matter, an ability to handle relatively simple problems, and preparation for moving on to more advanced work in the field, but also demonstrating noticeable deficiencies. | 2.0 |
C- | 最低限の基準に達している。主題を最低限理解し,簡単な問題を扱うことはできるが,より高度な学修へと進むには更に努力が必要である。 | Minimally acceptable performance demonstrating at least a partial understanding of the subject matter and some capacity to deal with simple problems, but also demonstrating deficiencies serious enough to make it inadvisable to proceed further in the field without additional work. | 1.0 |
F | 最低基準を満たしていない。 | Failed. This grade also signifies that the student must repeat the subject to receive credit. | 0 |
P | 合格(合否等により成績評価を行う授業科目) | Passed. Passing grade for those courses designated as pass/fail courses for grading purposes. | - |
NP | 不合格(合否等により成績評価を行う授業科目) | Not Passed. Failing grade for those courses designated as pass/fail courses for grading purposes. | - |
T | 認定(入学前や他大学等で修得した単位) | Transfer Credit. Credits transferred for courses taken at outside institutions or before enrollment. | - |
W | 学生から履修継続の意思がないことが申し立てられたため又は様々な合理的理由(課題が提出されない,試験を受験しない等)から学生に履修継続の意思がないと教員が判断したため,成績評価を行わないことを示す。 | Withdrawal. Recorded when the student officially withdraws from the course or when the instructor has a legitimate reason for determining the student has no intention to continue the course (such as the student did not turn in assignments or was absent from examinations). The instructor will not assign a grade. | - |